病名:尾ぐされ病 |
 
 
<症状>
・尾ひれの末端部(先端部)が壊死する。
・だんだん尾ひれが短くなる。
・尾ひれが十分に短くなると、泳ぎ方が変わるのですぐに識別できるが、そうなったらかなり末期。
・症状が進むと、壊死部分は尾ひれ付け根筋肉まで達するが、こうなるとまず助からない。
<原因>
・カラムナス菌が寄生、感染して発生する。
・過密飼育による水質悪化やストレスが引き金となる場合が多い。
<対処法>
・メチレン入りの0.3〜1%塩化ナトリウム水溶液で沐浴する。
・1日目は餌を与えない。
・2日目からは食欲があれば少量の餌を与える。
・3日目以降、水質が悪くなったら水換えする。
・様子を見ながら、1週間でも沐浴を続ける。
・ニューグリーンF、グリーンFゴールドを使って薬浴させるのも効果的であるが、
両薬を併用してはならない。
・発症したら基本的に該当個体に対しては劇的な対処策はない。
・沐浴するも助けられた例はないが(メダカの場合)、
同水槽内の個体に対し感染を防ぐ意味で消毒、隔離が必須。
・感染力が強いので、1尾発症したら、その水槽の魚体全てを処置する必要がある。
・まずは急いで水換えする。感染した個体を、できるだけ早期に発見することが肝要。
※なんとなく元気が無い、餌の食いが弱い、泳ぎがふらふらしている、
体の線がゆるい、などの症状が出たら要注意。
できれば感染個体を急いで隔離する。少なくとも、厳重観察を続ける。
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病名:松かさ病 |
 
<症状>
・メダカの鱗が立って、ささくれ立った状態が、あたかも松毬(まつかさ)のように見えることが
名の由来。
・鱗が立つので、体表が透明に浮きだった感じになり、いつもよりも一回り大きくなるのでそれ
とわかる。
・ただし、そこまでなったら、まず治療の甲斐はない。
・はじめは体表の一部の鱗が立つ。
・その程度であれば、治療すれば治る可能性はある。
・基本的には、魚体の体調が悪いことが発症の主因であるので、
その原因(水質が悪い、怪我をしている、他の個体に攻撃されている、餌が少ないなど)
を除外しなければほぼ必ず再発する。
<原因>
・エロモナス菌の感染。
・体調を崩した個体がかかりやすい。
<対処法>
・メチレン入りの0.3〜1%塩化ナトリウム水溶液で沐浴する。
・1日目は餌を与えない。
・2日目からは食欲があれば少量の餌を与える。
・3日目以降、水質が悪くなったら水換えする。
・様子を見ながら、1週間でも沐浴を続ける。
・ニューグリーンF、グリーンFゴールドを使って薬浴させるのも効果的であるが、
両薬を併用してはならない。
・発症したら、メダカの場合治癒はかなり難しい。
・感染力は高くないが、1尾が発症したら隔離し、沐浴させる。
・また、その水槽の環境改善を図る。
・発症個体が死亡した後も放置していると、他の元気な個体も発症する傾向にあるので、
メダカの遺体を放置しないことが大事。
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病名:白点病 |

※この画像は金魚のものです(すいません、メダカで発症した画像が見つかりませんでした)。
<症状>
・1mm程度の白い点々が体表に現れる。
・放置すると全身に広がり、白点で覆われることになる。
<原因>
・原生動物の繊毛虫(イクチオフチリウス)の感染症。
・水温、水質の急変で個体の体調が崩れた際に発症しやすい。
・ただ、メダカにはあまり発症の例はない。
<対処法>
・トリコジナのように体表にくっついているのではなく、
表皮にもぐりこんでしまうので、薬浴も速攻の効果はない。
・0.3〜1%塩化ナトリウムとニューグリーンFとの薬浴を1週間以上行う。
・30℃程度の高温での薬浴が効果的。
--------------------------------(ちなみに、以下のものは病気ではありません)--------------------------------
※下画像は病気(白点病)ではなく、
メダカの虹色素胞が転移したものである可能性が高い。
健康にはまったく問題ない。間違えやすいので要注意。
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※お腹の虹色素胞が背中に移り、増殖、範囲拡大したメタルタイプ(ヒカリ種)。↓↓↓

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病名:水カビ病(わたかむり病) |

<症状>
・表皮に水カビが付着し細胞を破壊する。
・傷口を広げながら進行し、白い綿が付着しているように見える。
・更に進行すると、感染症を併発することがある。
※死卵を放置しておくと白い綿で包まれたようになるのも水カビによるものである。
<原因>
・水カビ菌の感染による。
・水温が高い(27〜29℃)と発生し難い。
・メダカの体調が悪くなると出る。
<対処法>
・感染する恐れがあるため、まず隔離し、沐浴させる。
・他の感染症を患っていないか、確認の必要がある。
・メチレンブルー、グリーンF等による薬浴または0.3〜1%程度の塩浴を行う。
・水温は高め(27〜29℃)で安定させる。
・治療には時間がかかる場合があるため、1週間程度で水換えし、再度薬浴、塩浴する。
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病名:過抱卵病 |
 
<症状>
・メスの腹部が異常に膨れる。
※ダルマメダカと間違わないように注意。
<原因>
・オスがいない、または相性の良いオスが少ない場合に起こる。
・オスとのmating behavior が出来ない状況だと、産卵されなかった卵がお腹の中に滞留するため。
※内臓系の疾患(胆管閉鎖、腎嚢胞症、肝臓がん)の可能性もある。
<対処法>
・初期の頃であれば、相性の良いオスを入れることで回復する。
・数日この状態で放置すると手遅れとなる。
・常温飼育下では特に春、暖かくなり始めの頃に要注意。
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病名:立ち泳ぎ病 |
 
<症状>
・腹部がぺちゃんこで、頭を上にして泳ぐ。
・生まれたときからこうなっている個体もいれば、途中からなる個体も存在する。
・繁殖は不可能と思われる。
<原因>
・はっきりした原因は不明。
・Micobacterium という細菌の感染も疑われる。
<対処法>
※Micobacterium の感染の場合。
・市販のキッチンハイターを水道水で1000倍に薄める。
・受精卵(孵化する前の卵も可)をこの消毒水に入れて、
40〜60秒間漬ける。
・時々攪拌して、十分に消毒液がゆきわたるようにする。
・後は、水道水でゆすいで、孵化までおき、孵化したら、
親たちとは別のきれいな水で飼育する。
・徹底的に隔離することが肝要。
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病名:不明 |
 
<症状>
・メダカの胴体にこぶのようなできものが出来る。
・すぐに死んでしまうことは少ない。
・中にはかなり(一ヶ月以上)生きるものも多い。
<原因>
・細菌(Mycobacterium 属)感染、ヒルの一種(Fluke)の寄生、
Myxozoan という寄生虫の寄生、がんの可能性がある。
・詳しくは不明。
<対処法>
・治癒した例はないが、感染の可能性も考えられるため、すみやかに隔離する。
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病名:転覆病 |
 
<症状>
・腹部が異常に膨らみ、お腹を上にしひっくり返る。
・ダルマメダカに多く見られる。
<原因>
・詳しくは不明だが、
ウキブクロにガスを送り込む腺が異常動作し必要以上にガスを入れてウキブクロを膨らませる。
・ダルマメダカ特有の遺伝病の可能性もある。
<対処法>
・1度こうなると元には戻らない。
・エサを食べるときに元に戻れる個体はそのまま生きる可能性があるが、
他のメダカにちょっかいを出されやすいので隔離してやる方が良い。
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病名:トリコジナ症 |
<対処法>
・0.3〜1%塩浴で一晩。その後新しい水に換水。
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病名:ギロダクチルス病 |
<症状>
・水槽の底でジッとしてピクピクと震えるような動きをする。
・通常の泳ぎや動きではないため発見しやすい。
<対処法>
・ リフィッシュによる薬浴。一晩おいて翌日換水。 |
(番外)健康個体と衰弱個体 |
<健康個体>
・お腹に自然な張りがある。
・肌(鱗)の色艶が良い。
・動きが俊敏である。
・エサをよく食べる(春夏)。
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(適度に太っている) |
(肌の色艶がよい) |
<衰弱個体>
・痩せている。
・肌に艶がない。
・泳ぎが滑らかでない。
・動きが機敏でない。
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(肌の色艶が悪い) |
(痩せている) |
<見極め>
・胴体が細いものは衰弱している可能性が高い。
・泳ぎ方に異変が見られたら要注意。
<対処法>
・初期では水質改善、十分な太陽光、適切な給飼により回復可能だが、
症状が進むほど回復は難しくなる。
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