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メダカ飼育と薬浴、塩浴について~メダカが病気にかかったら~

飼育しているメダカの体調がすぐれない時は心配ですよね。一番は病気にならないような飼育が大切ですがたくさん飼っていたり長く飼っていればどうしてもメダカの病気とは遭遇するもの、苦しんでいるのを見て見ぬふりはできないですよね。ということでメダカの薬浴塩浴に関するあれこれをここに。

薬はどんどん使うべき?

飼育しているメダカが病気になった時、薬はどんどん使うべきではありません。まずはどんな病気があり、どの病気になっているかを知り、その原因を見つけ出してから飼育環境・管理方法の改善をするべきです。薬はメダカに負担がかかるうえに、病種と原因をしっかりと把握して飼育環境・管理方法を改善しなければ、病気が治りにくくなり、薬で治ったとしても再び病気に罹る恐れがあります。飼育環境・管理方法の改善によって初期症状段階で治る病気もあります。それだけで治らない病気や段階であっても、病気の進行が止まったり、遅れたりします。初期症状段階で飼育環境・管理方法の改善をしても治らなかったり悪化したりする場合や発見時にすでに症状が進行している場合に初めて薬を使用します。病気の種類、原因、病気にしにくくする世話の仕方は病気のページをご覧ください。

メダカの病気と症状~病気になりにくくする飼い方を添えて~

魚病薬の種類と効果(対象の魚病)

魚病薬には様々な種類があり、類似した薬名、同じ効果のものでも用法・用量、薬効期間が異なるものがあります。購入、使用の際には間違いのないように注意する必要があります。以下が魚病薬一覧です。区別しやすいように製造販売元も記載しています。

薬名 製造販売元 対象の魚病、用法・用量、薬効期間
グリーンF 日本動物薬品株式会社/株式会社ニチドウ 白点病、水生菌症、尾ぐされ症状ならびに細菌感染症の治療と予防

本品5gを水量30~40Lに溶かし、薬浴

薬効は5~7日間

ニューグリーンF 日本動物薬品株式会社/株式会社ニチドウ 白点病、水生菌症、尾ぐされ症状、スレ傷、並びに細菌感染症の治療と予防

本品5gを水量約50Lに溶かし、薬浴

薬効は5~7日間

グリーンFクリアー 日本動物薬品株式会社/株式会社ニチドウ 白点病の治療

本品10mlを水量約20Lに溶かし、薬浴

薬効は10~14日間

グリーンFリキッド 日本動物薬品株式会社/株式会社ニチドウ 白点病、水生菌症、尾ぐされ症状ならびにスレ傷の治療と予防

本品50mlを水量約60Lの割合で薬浴

薬効は5~7日間

グリーンFゴールド(顆粒) 日本動物薬品株式会社/株式会社ニチドウ 細菌感染症(皮膚炎、尾ぐされ病等)の治療

本品1gを水量約32~40Lの割合で溶かし、薬浴

薬効は5~7日間

グリーンFゴールドリキッド 日本動物薬品株式会社/株式会社ニチドウ 細菌感染症(穴あき病)の治療

本品10mlを水量約10Lの割合で薬浴

薬効は10~14日間

リフィッシュ 日本動物薬品株式会社/株式会社ニチドウ ウオジラミ、イカリムシの駆除並びに細菌感染症の治療

本品0.5gを水量75~150Lの割合で薬浴

薬効は10~14日間

メチレンブルー水溶液 日本動物薬品株式会社/株式会社ニチドウ 白点病、水生菌症、尾ぐされ症状の治療と予防

本品10mlを水量40~80Lの割合で薬浴する。薬効は5~7日間

合成抗菌薬浴剤観パラD 日本動物薬品株式会社/株式会社ニチドウ 細菌感染症(穴あき病)の治療

本品1mlを水量10Lの割合で薬浴

薬効は10~14日間

観賞魚用エルバージュエース 日本動物薬品株式会社/株式会社ニチドウ 細菌感染症(皮膚炎、穴あき病、尾ぐされ病等)の治療

本品0.5gを水量約60Lの割合で薬浴

薬効は3~5日間

マラカイトグリーン水溶液 アグテン 日本動物薬品株式会社/株式会社ニチドウ 白点病、尾ぐされ症状並びに水カビ病の治療

本品10mlを水量約100Lの割合で薬浴

薬効は2~3日間

アグテンパウダー 日本動物薬品株式会社/株式会社ニチドウ 白点病・尾ぐされ症状・水カビ病・外傷及び細菌性感染症の治療

本剤2gを水30~100Lの割合

薬効は2~3日間

ヒコサンZ キンコウ物産株式会社 白点病・尾ぐされ病・水カビ病の治療

本剤10mlを水量約100Lの割合で薬浴

フレッシュリーフ GEX 白点病・尾ぐされ病・水カビ病・スレ傷及び細菌性感染症の治療

本品2gを水量30Lの割合で薬浴

薬効は3~5日間

メチレンブルー液 津路薬品工業株式会社 白点病・尾ぐされ病・水カビ病の治療

本品2ccを水量10Lの割合で薬浴

薬効は5~7日間

トロピカル-N 津路薬品工業株式会社 金魚、錦鯉のウオジラミ及びイカリ虫の駆除、ウオジラミ及びイカリ虫による外傷の治療

本品0.1gを水量10Lの割合で薬浴

トロピカルゴールド 津路薬品工業株式会社 金魚、錦鯉の白点病・尾ぐされ病・水カビ病及び外傷の治療

本品0.2gを水量10Lの割合で薬浴

ハイ-トロピカル 津路薬品工業株式会社 スレ・外傷・細菌性感染症・尾ぐされ病の治療

本品0.5gを水量10Lの割合で薬浴

サンエース 津路薬品工業株式会社 白点病・尾ぐされ病・水カビ病・細菌性感染症の治療

水量10Lに1回目3cc、2回目3cc、3回目4ccの割合で薬浴

薬効は5~7日間

スーサンエース 日本発酵飼料株式会社 白点病・尾ぐされ病・水カビ病の治療

本剤10mlを水量100Lの割合で薬浴

薬効は1~2日間

ジブラエース 日本発酵飼料株式会社 白点病・尾ぐされ病・水カビ病及び外傷の治療

本剤10mlを水量100Lの割合で薬浴

薬効は1~2日間

MEMO
薬効は○○日、という定期があっても常にその有効期間いっぱいまで使って薬浴するということではありません。インブリードされた繊細なメダカの場合、ひとまず丸一日程度までをひと区切りとし、しっかりと様子を見るようにしましょう。それ以降は一度通常水に戻してから時間を置きあらためての手配、判断とすることを推奨とします。

塩浴の効果と方法

塩浴も薬浴と同様に病気の予防と治療に効果的です。塩浴の効果は大きく分けて2つあります。1つ目はメダカの体調を整え、体力と免疫力を高める効果です。2つ目は細菌類や原生動物など寄生虫を減らす効果です。この両効果は塩分濃度0.3~0.7%の低濃度で塩浴する場合に得られます。

1つ目の効果についての詳細です。メダカの体液の濃度は約0.9%程度に保たれています。純淡中ではメダカの体内に鰓から入ってきます。余分に水分が入ると細胞が破裂してしまうため、尿として排出しています。これを浸透圧調整といいます。これは健康なメダカであれば問題はありませんが、体調を崩したメダカには負担となります。塩分濃度0.3~0.7%で塩浴をして浸透圧調整でかかる負担を減らしてあげることでメダカの体力、免疫力を上げることができます。また、塩に含まれるミネラル分をメダカが摂取することができるようになります。純淡水中でもわずかなミネラル分を摂取していますが、塩にはミネラル分が豊富に含まれており、効率よく摂取することができます。栄養補給によって体力が回復させ、浸透圧調整の負担を減らしてあげることができます。さらに、塩に含まれる塩化物イオンによって、亜硝酸の毒性が下がります。亜硝酸は血中のヘモグロビンと結合して酸素の運搬を阻害するため、酸欠を起こしやすくなります。しかし、塩化物イオンは亜硝酸が体内に取り込まれるのを阻害するため、亜硝酸による酸欠を防ぐことができます。呼吸量を減らし、効率よく酸素を体内に取り込めるようにすることで代謝を活性化させ体力、免疫力を上げることができます

2つ目の効果についての詳細です。細菌や原生動物の体内塩分濃度は0.35%程度とされています。細菌や原生動物の種数は非常に多いため一概には言えませんが、一般的な濃度です。0.5%の塩分濃度でそれらの多くは脱水状態になり死滅します。メダカの体表に潜伏、感染しているものは死滅しますが、体内に潜伏、感染しているものには効果はありません

以上のことを踏まえて、塩浴の方法を説明します。まずは塩水の作り方です。塩は粗塩か人工海水用の塩を使用します。メダカの塩浴専用の粗塩もあります。粗塩で1%の塩水を作るには1Lの水に対して10gの塩を溶かします。これを基準に、0.3%では1Lに塩3g、0.5%では1Lに塩5g、0.7%では1Lに塩7gとなります。人工海水用の塩やメダカの塩浴専用の塩は商品によって割合が異なるので、商品記載の量に従います。

塩浴はまず0.3%の濃度で行ないます。いきなりこれ以上の濃度で始めることは病気のメダカには負担となり、死なせてしまうこともあります。最初は0.3%の濃度で1日塩浴をさせ、純淡水に戻します。その後、効果が見られない場合は再び0.3%で1日塩浴をさせて、2日目に0.5%で塩浴をさせ、3日目に塩浴水の半分を純淡水と水替えをして4日目に純淡水に戻します。それでも回復しない場合は3日かけて0.7%で塩浴をさせ、2、3日かけて純淡水に戻します。塩分濃度を換える際には水合わせを行ないます。0.7%以上は病気のメダカには大きな負担となり、日数を要するためおすすめしません。0.7%で効果が見られない場合は0.3%の塩水と規定量の1/3程度の薬の併用、あるいは薬の単用で対処をします。なお、0.7~1%の塩浴は健康なメダカの、寄生虫が原因となる病気予防にはおすすめです。

注意
上でも書いていますが昨今のメダカは掛け合わせ、インブリードが進んで繊細なものが増えておりその繊細化の程度も様々です。現段階では効果的な上記のような使用方法でも個体がその濃度や薬浴期間に耐えられなくなってしまう可能性があります。必要なのはまずは軽い量、期間からスタートし病の改善点を見極める目ということになります。

塩浴をする際はエビ、貝類や水草などがいない水槽で行ないます。それらは塩分により死んだり枯れたりします。それらを他の水槽に移動させて、メダカを塩浴用の水槽に移動させます。ある程度飼育に利用してきた飼育水には有機物、細菌が多く含まれているので、その水でそのまま塩浴を行なうとメダカが酸欠になることがあります。また、病原菌が大量発生していたり、寄生虫など原生生物がいたりします。メダカの塩浴と同時に塩水、魚病薬、塩素や日光等で殺菌、滅菌消毒しておきます。メダカが回復してから水槽を再び立ち上げて飼育を再開します。水槽の立ち上げについては飼育水についてのページをご覧ください。

メダカの飼育水~メダカにとって良い水、強い水とは?~

薬浴、塩浴で気をつけるべきこと

薬浴、塩浴で気をつけるべきことは3つあります。

1つ目は用法、用量の確認と正しい使用です。規定量を超える量の使用はメダカにとって危険です。しかし、塩浴と同様に急に規定量を使用することも魚への負担となり、危険なこともあります。最初は低濃度で行ない、徐々に水合わせをしつつ濃度を上げていく方法をとることをおすすめします。

2つ目はエサの量や頻度です。薬浴、塩浴中はろ過細菌も減少、死滅するため、水が汚れにくいようにエサの食べ残しがないようにします。可能であれば、従来の給餌量より1回の給餌量を少量にして、頻度を増やして与えます。病気のメダカは摂食量が減るので、様子を見ながら与えていきます。

3つ目は換水タイミングや換水量です。薬には薬効期間があります。薬効期間を過ぎる前に換水をします。塩浴の場合は塩分が自然に薄まることはなく、水の蒸発によって濃度が高くなります。塩分濃度が高くなりすぎないように水を足したり、上記の塩浴の方法を参考に半換水、全換水を行なったりします。

まとめ

薬はメダカに負担となるため、どんどん使わないようにします。日々の観察でメダカの異常を早期に発見し、飼育環境・管理方法の改善で初期症状のうちに治癒させることをまず念頭に置いておきます。それでも病気が進行したり、悪化したりする場合や発見が遅れた場合に薬を使用します。薬は多種多様あるので、病種に合う薬を選択して用法用量を守って使用します。しかし、メダカの負担にできるだけならないように、低濃度から始めて水合わせをしながら濃度を上げていきます薬浴と同様に塩浴も病気の予防、治療に有効で、メダカの体力と免疫力を回復させる効果と細菌や原生生物を減らす効果があります。塩浴の方法も薬浴と同様に水合わせをしながら低濃度から始めます。薬浴、塩浴はしっかりメダカを観察しながら、エサの量や頻度、換水の量、タイミングに注意して行ないます。

メダカの病気と症状~病気になりにくくする飼い方を添えて~

できる限りメダカを病気にさせないように飼育してあげるのが一番ですが、万が一病気に罹ってしまった時のために、病種と対象の魚病薬及びその使用方法の把握、塩の準備などをして備えておきましょう。

 

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